1) 5月のリゾート会員権取引状況

5月は政治・経済ともに不透明な月となりました。
米朝会談、アメリカの関税問題など、今後の動向が読みにくい状況にあります。
一方、国内は森友、加計問題で隠蔽されていた文書が出てきて、政府はその対応に追われ国政が機能不全に落ち入っています。
この隠ぺい体質は、政治だけではなくスポーツの世界まで蔓延してきた月でした。

5月は何か落ち着きのない月でしたが、リゾート会員権市場は活発な動きを見せていました。
株価が23,000円を超えるなど、株価全体に上向きかげんだったことや4月の取引件数が少なかったことの反動が出てきていました。
結果として、取引件数は昨年同月と比較すると約38%アップとなっています。

取引の状況を見てみますと、
エクシブの取扱件数は例月と変わらなかったのですが、エクシブ以外の会員権の取引件数が多い月となっています。
因みに、エクシブが全取引に占める割合は62%となっています(先月は、71%でした)。

次に、取引された会員権価格を見てみます。
一番取引が多かった価格帯は100万円以下の会員権でした。全取引の50%を占めました。
取引された会員権ですが、人気が高かったのが関東圏で海に面した施設を持っているクラブでした。鴨川リゾートクラブジャイロ、エンゼルリゾート、逗子マリーナ、ウィスタリアンライフクラブ熱海等が挙げられます。
エクシブの取引は交換グレードA及びCの会員権が中心となりました。特に、Cグレードが100万円以下で取引される例が多くなってきています。

次に取引が多かったのは、300万円以上の高額物件となっています。
相変わらず高額物件は人気が高い商品となっており、全取引の32%を占めました。
特に、エクシブのSグレードの場合、過去の取引事例価格と同価格帯ならば短期で取引される程、足の速い商品となっています。
東京ベイコート倶楽部も市場に出れば、何らかの動きが出る会員権となっています。

最後は100万円以上300万円未満の会員権となりました。
全取引の18%がこの価格帯の取引となっています。
この価格帯の会員権の殆どがエクシブEグレードの会員権で占められています。
エクシブ以外で取引された会員権はグランリゾート1件となっています。

 

2) 5月のリゾート会員権流通の特徴

5月も価格が変動の多い月となりました。
そして、先月同様、値下がりの多かった会員権はエクシブでしたが、中でも交換グレードAの会員権の値下がり件数が多くなっています。一方、値上がりしているのは、相変わらず東急ハーヴェストクラブとなっています。

値上り
会員権数
値下り
会員権数
指数 前月比較
5月 29件 23件 231ポイント -10ポイント

5月に値上がりした件数は29件となっており、先月より1件多くなりました。
エクシブで値上がりした会員権を見てみますと、高額会員権の値上がりが多くなっています。
市場に出ている交換グレードSの半数は値上がりしました。
また、東急ハーヴェストクラブの値上がりも目立ちます。
市場に出ている19件中12件が値上がりしています。

5月に値下がりした件数は23件あり、先月より4件少なくなっています。
値下がりした会員権の多くが、100万円以下の物件となっています。中でもエクシブの交換グレードAの会員権の値下がりが目立っています。
同じくエクシブの交換グレードCの会員権も100万円を切る会員権が多くなりつつあります。

最高値を更新したのは6件あり、先月と比較して2件多くなりました。
6件中5件が東急ハーヴェストクラブ及びVIALAでした。中でも東急ハーヴェストクラブ熱海伊豆山は今年に入って5ヶ月連続で最高値を更新しています。

一方、5月に最安値を更新した会員権は6件ありました。
値下がりを見ますと、更新した会員権の多くがかなりの値下がりになったこと、そして、それらのほとんどが取引されていったことが特徴の月となりました。