1) 2月のリゾート会員権取引状況

1.取引状況

内閣府の発表によると、GDP年率1.0%増 10~12月、4期連続プラスとなりました。
また、アメリカでは1月の雇用が22.7万人増で市場予想を大幅に上回り、アメリカ経済が順調に推移している事を受け、株価も市場最高値を付けたというニュースがありました。
この影響が有ったのか、我が国の株価も2万円近くまで値上がりしています。
このように、2月の景況感は悪いものではなかったようです。

リゾート会員権の流通市場は上記のような景況感を受けたのか、好調に推移しました。

取引件数は1月比では、70%以上も多い月となりました。
購入希望の問合件数は1月比で33%増加しています。また、売却の問合せに至っては65%以上増加しました。

このように、リゾート会員権市場は活発な動きを見せました。

2月の取引状況を見ますと、同じ会員権が複数取引された例が多くみられました。

例えば、サンメンバーズ・ワールドホリデー・ブロンズが6口、エクシブ浜名湖AグレードバージョンZが4口、その他にもエクシブ軽井沢AバージョンZ、エクシブ鳥羽Aが3口などとなっています。

また、エクシブ浜名湖、鳴門、初島、箱根離宮は全てのグレードの会員権が取引されています。

このほかにも、オアシスクラブや鴨川ジャイロ等が複数取引されています。

取引された会員権価格を見ると、先月に引き続き高額会員権が少なく、100万円未満の廉価な会員権の取引が多くなっています。

100万円未満の会員権の取引は全取引件数の46%を占めました。その中でもサンメンバーズの取引件数がかなりのボリュームを占めました。

加えて、エクシブの交換グレードAの会員権取引件数が多く、エクシブ以外の会員権の取引件数を大幅に上回りました。

100万円以上300万円未満の会員権の取引件数は先月比で9ポイントも少なくなっています。
取引件数は先月より増えたのですが、それ以上に100万円未満の会員権の取引件数が増えたことによりパーセンテージが下がってしまう結果となりました。

300万円以上の会員権の取引件数は増加しましたが、全取引件数に占める割合は、先月と変わらない結果となっています。高額物件の人気は高いのですが、値ごろ感のある会員権があまり市場に出てきていないので、取引件数も人気ほど多くはなっていません。

2) 2月のリゾート会員権流通の特徴

取引件数が多かった割には、市場価格の変動は多くなかったと感じられます。

そのような中で、東京ベイコート倶楽部だけが強含みで動き、値上がりした会員権の多い月となっています。

平均単価は先月と比較して、値上がりとなっています。

値上り会員権数 値下り会員権数 指数 前月比較
2月 25件 19件 248ポイント +6ポイント

2月値上がりした件数は26件で先月より13件も多くなっています。

値上がりした会員権を見てみると、東京ベイコート倶楽部の値上がり物件が多くなっています。

値上がり幅も大きく、しかも、多くが100万円以上の値上がりになりました。

東急ハーヴェストクラブも3件値上がりしていますが、価格の調整程度の値上がりでした。

値下がりした件数は19件となっています。

先月より件数は減っています。

強含みで動いていたエクシブ京都八瀬離宮は4グレード中2グレードが値下がりしています。

一方、値下がりが続いていたエクシブ箱根離宮の市場価格は先月から落ち着きを見せており、値下がりしたのは1グレードのみでした。
同じ離宮シリーズの有馬離宮は、まだ、下げ止まりというところまで来ていません。

最安値を更新した会員権は2件でした。

エクシブ有馬離宮SSタイプ(13泊)で570万円から550万円へ、もう1件はエクシブ山中湖サンクチュアリ(13泊)で570万円から500万円への値下がりでした。

一方、最高値を更新した会員権は1件でした。

東京ベイコート倶楽部ラグジュアリスィート13階(12泊)で630万円から700万円へ値上がりしています。

このラグジュアリスィートは人気の会員権となっています。