1) 5月のリゾート会員権取引状況

\今年のゴールデンウィークは大型だったこともあり、国内旅行や海外へ行かれた方が多かったようです。

\経済に関する動きですが、今年の1月から3月の実質GDP成長率が年率で2.2%アップし、5四半期連続のプラスになったという発表がありました。

しかし、厚生労働省からは、名目賃金は前年比で0.4%減少し、正社員の基本給が減ったとの発表もありました。

\このように、景気が不透明という中でのリゾート会員権市場は動きの少ない月となりました。加えて、大型のゴールデンウィークで5月の稼働が実質的に第2週からとなったことも影響を受けたのではないかと推測されます。

\5月の取引状況を見ますと、全取引件数に占めるエクシブの取引割合が今年になって最も多くなりました。

リゾートトラスト株式会社発行以外の会員権の取引件数が少なかったことも今月の特徴といえます(東急ハーヴェストクラブを除く)。

\取引された会員権価格を見ると、100万円未満の廉価な会員権の取引が安定的に行われています。

例月ですと、サンメンバーズ・ワールドホリデーやその他の会員権の取引が多いのですが、今月はエクシブの交換グレードAの会員権の取引件数が多くなっています。安い商品が市場に出てきている事によるものです。
因みに、サンメンバーズ・ワールドホリデーの取引件数は3件に留まっています。

100万円以上300万円未満の会員権の全取引に占める割合は先月より高くなっています。

この価格帯の取引は全てエクシブで占められました。

交換グレードC(ラージタイプ)の会員権価格がこなれてきているので、買いやすい状況になり取引件数が増加したものと思われます。

最後に、300万円以上の会員権の取引割合が少なくなりました。

その理由は、エクシブのSグレードの取引件数は従前と変わりがなく、活発な取引が行われていたのですが、東京ベイコート倶楽部の取引が少なかったからです。

エクシブのSグレードでは、浜名湖が人気となっていました。会員権価格が安かったことによるものです。

2) 5月のリゾート会員権流通の特徴

\5月の会員権価格は4月同様変動した件数の多い月となりました。

東急ハーヴェストクラブは、市場に出ている会員権の約半数が変動しています。

一方、値下がり傾向が続いていたエクシブ箱根、有馬離宮は下げ止まり感が出てきています。

値上り会員権数 値下り会員権数 指数 前月比較
5月 25件 29件 244ポイント -0ポイント

5月値上がりした件数は25件となり、先月とほぼ変わりのない件数でした。

値上がりした会員権を見てみると、エクシブでは交換グレードC(ラージ)以上の会員権に値上がり傾向がみられました。

また、東急ハーヴェストクラブで値上がりしたのは、300万円以上の高額会員権となっています。

今月の会員権市場は、グレードの高い会員権に需要を見ることができました。

値下がりした件数は29件となっています。

先月とほぼ同数です。

値下がり会員権の常連だったエクシブ離宮シリーズの箱根、有馬は1件のみでした。

それに反して、東急ハーヴェストクラブは相変わらず、一定数の値下がり商品を市場に出しています。

値下がり幅は小さく価格調整という感じがします。

最安値を更新した会員権は3件ありました。

エクシブが2件、東京ベイコート倶楽部が1件です。

エクシブ山中湖HバージョンZは、初めて100万円を割り90万円へ値下がりしました。
もう一つの最安値会員権はエクシブ那須白河BバージョンZで、50万円から40万円への値下がりです。

一方、最高値を更新した会員権は1件でした。

東急ハーヴェストクラブVIALA有馬で850万円となっています。有馬は過去1年値下がりしたことがなく右肩上がりで価格が推移しています。
因みに、昨年同月は770万円でした。

以上