10月のリゾート会員権取引状況

内閣府が発表した10月の街角景気指数は52.2と前月より0.9ポイント上昇しました。この数字は2年半ぶりの高い水準となりました。

背景には円安による輸出増や株高による高額商品の伸び等が考えられます。

リゾート会員権市場は景況感の良さから10月も活発な動きを見せています。
特に10月は株価が16日連騰するなど、リゾート会員権市場にはフォローの風が吹いたと思われます。

取引の状況を見てみますと、全取引件数の中でエクシブの占める割合が8月、9月と50%台でしたが、10月は67%まで回復しました。

エクシブの取引件数が増加したことが大きな要因となっています。

10月に取引が多かったのはエクシブ軽井沢、浜名湖、箱根離宮、有馬離宮となりました。
軽井沢は運営管理費が安いこと、浜名湖は価格が安かったこと、箱根・有馬離宮はホテルへの人気が高いことで取引件数が多かったのではないかと思われます。

エクシブ以外で取引が多かったのは、サンメンバーズを除けば、ウィスタリアンライフクラブ、鴨川ジャイロなどでしたが、オアシスクラブも安定的に取引が行われています。

次に、取引された会員権価格を見てみます。
一番取引が多かった価格帯は、先月同様100万円以下の会員権でした。
全体の46%がこの価格帯の取引でした。先月と比較すると5ポイント少なくなっています。

取引された内訳は先月同様サンメンバーズ・ワールドホリデーの取引件数は多かったのですが、その他の会員権の取引件数が減ったことによるものです。

次に多かった価格帯は以外にも300万円以上の高額商品でした。全体の取引件数中31%を占めました。これは、2か月連続で100万円以上300万円以下の会員権の取引件数を上回りまったことになります。
株価が上がり、億ションなど高額商品が売れているということと歩を一にする結果となりました。

一方、100万円以上300万円以下の会員権の取引件数は全体の22%に留まりました
取引内容を見ますと、東急ハーヴェストクラブの取引が1件あり、その他は全てエクシブのラージタイプとスィートタイプの会員権となっています。

2) 10月のリゾート会員権流通の特徴

10月も価格変動した件数が多い月となりました。
2か月連続で値下がり物件が多くなっています。
値下がりした会員権の多くがエクシブとなっています。

値上り
会員権数
値下り
会員権数
指数 前月比較
10月 27件 37件 236ポイント -2ポイント

10月に値上がりした件数は27件となっています。

値上がりした会員権の内容を見ますと、先月同様、東急ハーヴェストクラブが多くなっています。

それ以外で目につくのは、ダイヤモンドオーナズで先月取引されたことで値上がりした会員権が複数あります。その他、エクシブは値上がりした件数は少ないのですが、特定のエクシブに偏って値上がりしたという状況ではありません。

10月に値下がりした件数は37件で先月より2件増えています。

値下がりした会員権は、エクシブ軽井沢、パセオ、京都に集中しています。
特にエクシブ軽井沢パセオは市場に出ている会員権全てが値下がりしています。市場に出てきて間がないので、暫く弱含みで動くものと思われます。
また、エクシブ京都八瀬離宮の値下がりは他のエクシブと比較して高めだったので、価格の調整が行われたものと推測されます。

10月に最安値を更新した会員権は5件でした。

5件中、4件がエクシブとなっています。

2件はエクシブ軽井沢パセオとなっています。その他では鳥羽アネックスFタイプ(26泊)、エクシブ有馬離宮ECが最安値を更新しました。特に、有馬離宮ECタイプバージョンZは初めて200万円割れとなりました。

一方、最高値を更新したのは3件で、先月よりも3件少なくなっています。

3件中2件が東急ハーヴェストクラブです。
東急ハーヴェストクラブ旧軽井沢は先月比で10万円の値上がりで最高値を更新しています。
現在、新規販売している軽井沢よりも150万円近く高い価格となっています。

一方、エクシブでも、箱根離宮Sタイプ(13泊)が一気に900万円まで値上がりしました。元来、市場にあまり出てこない会員権でしたので、ここまで値上がりしたものと思われます。