1) 1月のリゾート会員権取引状況

アメリカの株価が25,000ドルを超え世界経済の拡大が期待される年初となりました。この株価に合わせるかのように1月後半には日経平均株価が24,125円を付け、26年3か月ぶりの高値を付けました。

また、17年度の有効求人倍率も企業収益に合わせるかのように平均で1.50倍と44年ぶりの高水準となりました。

このような経済的背景の下で、1月のリゾート会員権市場は活発な動きを見せています。

取引件数は昨年同月と比較して約1.3倍の増加となっています。

また、問合せ件数も昨年同月の1.5倍(当社に於ける件数)となっています。

取引の状況を見てみますと、先月にも増して高額商品の動きが活発になってきております。

これは、株価の値上がりによる影響もあるのではないかと推察されます。

勿論、全取引に占めるエクシブの取引件数は70%を超えておりますが、300万円以上の会員権の取引割合が多くなっております。

エクシブのSグレードの会員権は勿論ですが、1月は東京ベイコート倶楽部の取引も多い月となりました。
東京ベイコート倶楽部に動き出ているのは、昨年12月に横浜ベイコート倶楽部の新規販売が始まった影響もあるのではないでしょうか。

次に、取引された会員権価格を見てみます。

一番取引が多かった価格帯は、なんと300万円以上の高額会員権となっています。

全取引の40%を占めました。

会員制ホテルに対し、高いクォリティを求める傾向が顕著に現れた結果ではないでしょうか。

次に取引の多かった価格帯は100万円以下の会員権でした。

相変わらず、サンメンバーズ・ワールドホリデークラブやオアシスクラブなどの会員権が確実に取引されましたが、100万円以下のエクシブの取引件数が減少したことで先月よりも占有率が下がりました。

最後に、100万円以上300万円以下の会員権は全取引の27%に留まり、占有率は一番少なくなりました。この価格帯の会員権は全てがエクシブで占められています。

しかも、殆どがエクシブEグレードの会員権となっています。

取引全体を見ると、高額な会員権と廉価な会員権の2極化が進んでいるように思われます。

2) 1月のリゾート会員権流通の特徴

1月は価格変動した会員権数が少ない月となりました。
特に値上がりした会員権数が昨年3月以来の10件台に留まりました。
また、値上がり件数も20件台となり、昨年8月以来の件数となりました。

値上り
会員権数
値下り
会員権数
指数 前月比較
1月 16件 27件 247ポイント +2ポイント

 

1月に値上がりした件数は16件でした。先月より50%も少なくなりました。

値上がりした会員権の内、エクシブについて見てみますと、100万円以下の会員権は1件、100万円以上300万円以下は4件、300万円以上は6件となっており、高額会員権の方が値上がりした件数が多い結果となっています。

一方、毎月値上がり件数の多い東急ハーヴェストクラブですが、1月は値上がり物件が2件と少なくなっています。4カ月連続で値上がりしていた旧軽井沢や箱根翡翠などは高止まりしたのではないかと思われます。
逆に京都は6か月連続で値上がりが続いています。

1月に値下がりした件数は27件で先月より3件少なくなりました。

27件中エクシブの値下がり件数は19件で値下がり物件の70%を占めています。

相変わらずエクシブは弱含みと思われますが、内容を見てみると100万円以下の会員権が47%と約半数を占めています。一方、300万円以上の会員権は10%に留まっています。

即ち、低価格の会員権が低い価格で市場に出ている会員権に引っ張られるように価格を下げている傾向がみられます。

東急ハーヴェストクラブを見てみますと、VIALA有馬が990万円から930万円へ値下がりしています。昨年1年間は値上がり傾向で推移していましたが、1月に値下がりしたことで高値を打ったかもしれません。

1月に最安値を更新した会員権は1件のみとなっています。

エクシブ白浜Fタイプが130万円から100万円への値下がりです。他のエクシブとの価格調整といったところかと思われます。

一方、最高値を更新したのは先月より4件少ない2件となっています。

人気の京都で東急ハーヴェストクラブ京都が715万円から720万円への値上がりです。6か月連続の値上がりでその値上がり幅は5万円から10万円となっています。
もう1件は東京ベイコート倶楽部17階(12泊)で850万円となりました。
因みに、1月に22階が840万円で取引されています。