1)9月のリゾート会員権取引状況

GoToトラベルキャンペーンが7月22日に開始されました。
当該キャンペーンの利用を考えている方々が何をどうすれば良いか分からず混乱していました。しかし、8月が過ぎ9月には利用方法と内容が定着し、利用者数も増加傾向にあります。
そのような状況を踏まえて、リゾートクラブサイドでも迅速にGoToトラベルキャンペーンへの受け入れ態勢が採られています。
加えて、クラブの宿泊施設でも新型コロナウィルス対策が施されており、安心して利用ができるようになっているようです。

リゾート会員権流通市場も上記のような状況から動きのある市場となっています。
業者の全取引件数も前年同月と殆ど変わない件数となっており、コロナ禍の影響は感じられない市況となっています。当社へのお問合件数も前年比で約2倍ありました。
今月の市場状況の特徴は、エクシブの取引件数が多い月となりました。全取引の71%を占めるに至っています。

次に、取引された会員権価格を見てみます。
9月に一番取引が多かった価格帯は前月に引き続き100万円未満の会員権でした。
全取引中50%となっていますが、先月と比較すると17ポイント減少しています。
全取引中の占有率が減少した原因は、エクシブ以外の低額商品の取引件数が少なかったことによるものです。

次に多かった取引の価格帯は、300万円以上の高額会員権となっています。
中でも、東京ベイコート倶楽部の取引件数が多い月となっています。原因として考えられるのは、横浜ベイコート俱楽部のオープン(9月23日)が影響したものと推定されます。
また、高額商品であるエクシブ交換グレードSの会員権も市場に出ている会員権は殆ど取引されていっており、品薄状態となっています。

最後に、100万円以上300万円未満の会員権の取引は全体の中で13%と少なくなっています。
この価格帯の多くはエクシブ交換グレードEの会員権ですが、市場にこの価格帯の商品が少なくなっているので、取引件数も減少しています。
また、東急ハーヴェストクラブの多くはこの価格帯にあるのですが、会員権価格に割高感があるので取引件数も少ないものと思われます。

 

2) 9月のリゾート会員権流通の特徴

 9月の市場価格は8月に取引件数が多かったことから価格変動も多い月となっています。
特に、値上がり件数が多かったのは8月に取引されやすい商品が市場から消えたことによるものです。中でも価格変動の大きい会員権は東京ベイコート倶楽部でした。

  値上り
会員権数
値下り
会員権数
指数 前月比較
9月 35件 22件 249ポイント +4ポイント

9月に値上がりした件数は35件でした。
値上がりした会員権を見ますと、割安感のあったエクシブ鳴門、浜名湖が先月取引されたことで値上がり件数が多い月となっています。
更には、サンメンバーズ・ワールドホリデーは品薄状況になり、市場は強含みで動いています。特にブロンズの値上がり傾向が顕著となっています。
毎月、値上がり件数の多かった東急ハーヴェストクラブは3件の値上がりに留まっています。

9月に値下がりした件数は22件でした。先月より5件少なくなっています。
値下り商品が多かったのは東京ベイコート倶楽部で、8月に多くの会員権が値上がりしたことで動きが悪かったことを受け、9月に値下げして市場に出されたことによるものです。
特に、ロイヤルスィートに値下り商品が多く出ています。

9月に最高値を更新した会員権は2件となっています。
東急ハーヴェストクラブ熱海伊豆山が1,780万円から1,800万円へ、箱根翡翠が1,440万円から1,450万円へ値上がりしています。

一方、9月に安値を更新した会員権は9件でした。
今月は下げ止まり感のあったエクシブ交換グレードAの値下りが多い月となっています。9件中6件がこのグレードの会員権でした。
他にはエクシブ交換グレードCの会員権が2件最安値を更新しています。その値下りは価格調整程度に留まっています。