1)7月のリゾート会員権取引状況
取引状況
7月度は、株価の乱高下、円安の進行、諸物価の値上がりなど、経済環境は不透明感を強めており、非常に厳しい月となりました。
にもかかわらず、当月のリゾート会員権市場は取引件数において前年同月とほぼ同数を確保しており、堅調な動きを見せています。
この逆風下における市場活性化の背景には、主に以下の2点が挙げられます。
- 円安の影響によるリゾート需要の国内シフト
歴史的な円安や燃油サーチャージの上昇などにより、海外旅行の割高感が強まっています。その結果、富裕層やアッパーミドル層のレジャー需要が海外から国内へと移っており、国内高級リゾートへのニーズが高まっているのではないかと推察されます。 - 過去3年間の賃金上昇による購買力の下支え
物価高による生活コストの負担はあるものの、過去3年間における継続的な賃金上昇(ベースアップや賞与増)が、ターゲット層の余剰資金を確保しています。これが安心感となり、会員権を購入しやすい背景(心理的・金銭的ハードルの低下)になっていると考えられます。
価格帯別の動き
■ 100 万円未満の会員権
7月の総取引件数に占める割合は33%となり、前月から7ポイント増加いたしました。
この増加の主な要因としては、100万円以下のエクシブ交換グレードC(ラージ)の取引件数が前月比で33%増加したこと、およびサンメンバーズワールドホリデーが37%増加したことが挙げられます。
昨今、温泉リゾートの人気が高まっていますが、なかでも客室に温泉が引かれているウィスタリアンライフクラブ熱海は毎月コンスタントに取引され、堅調に推移しています。また、充実した温泉スパ施設を完備する箱根のヴェルデの森とともに、温泉リゾートとしての価値が市場で改めて再評価されている動きが見て取れます。
■ 100〜300 万円の会員権
7月はこの価格帯の会員権の取引件数が伸び、全体の取引の42%を占めました。前月より8ポイント増加 しています。
エクシブ交換グレードC(ラージ)の取引件数が33%増加したことと、ベイコート倶楽部で300万円以下の取引件数が6月比で3倍になったことが原因です。総じて言えることは施設のグレードから見て割安感のある商品と評価された結果と思われま。
■ 300 万円以上の会員権
当月のリゾート会員権市場においては、300万円以上の高価格帯物件の取引が停滞し、全体の取引に占める占有率は前月の40%から25%へと大幅に下落いたしました。
なかでも「エクシブ(交換グレードSタイプ)」の取引件数の減少が顕著であり、前月比43%減と大きく落ち込む結果となっています。理由は6月に多くの取引があったことから、7月に値ごろ感のある会員権が少なくなったことによるものと思われます。
2) 7月のリゾート会員権価格の動向
7月も値上がり件数が値下がり件数を上回りました。値上がり件数が多い月がこれで4か月連続となります。
流通市場全体としては、落ち着いた動きを見せていますので、会員権価格の動きは株価のような不安定要素は見当たりません。
| 値上り 会員権数 |
値下り 会員権数 |
指 数 | 前月比較 | |
|---|---|---|---|---|
| 7月 | 34件 | 31件 | 411ポイント |
+23ポイント |
■ 値上がり動向
7月に値上がりした銘柄(物件)は34件で、前月より1件増加しました。
高額価格帯の値上がりが多い月となっています。例えば、エクシブの場合52%、ベイコート倶楽部は73%が高額商品の値上がりでした。
このように値上がりした会員権が高額物件だったことから市場の平均単価を押し上げる結果となっています。
■ 値下がり動向
7月の会員権市場における値下がり件数は31件となり、前月比で4件増加しました。
先月より値下がり件数が増加したのは東急ハーヴェストクラブとエクシブでした。
特に東急ハーヴェストクラブは2月以来の値下がり件数の多い月となっています。東急ハーヴェストクラブは管理費の他の修繕積立金の負担が有ることからランニングコストが高くなっていることに遠因が有りそうです。
エクシブで値下がり件数が多かったのはエクシブ交換グレードC(ラージ)の100万円以下の会員権でした。値下がり件数が多かったことから取引件数も増加しています。
■ 最高値更新
7月に最高値を更新した会員権は5件でした。
東京ベイコート倶楽部16階(12泊):1100万円から1250万円、ラグーナベイコート俱楽部ロイヤルスイート(12泊)880万円から1000万円、東急ハーヴェストクラブ浜名湖295万円から310万円、東急ハーヴェストクラブ南紀田辺:200万円から215万円、東急ハーヴェストクラブ京都:1220万円から1230万円へ其々値上がりしています。
■ 最安値更新
7月に最安値を更新した会員権は1件でした。
エクシブ琵琶湖Dバージョン(13泊+宿泊券10枚)が73万円から70万円へ値下がりしています。
関西圏の同じ交換グレードの市場価格に合わせた値下げと見られます。


