1)6月のリゾート会員権取引状況

取引状況

国際情勢が不安定さを増す中、世界のエネルギー市場は依然として混乱が続き、株式市場もトランプ大統領の発言に左右される形で大きく振れています。
こうした外部環境は消費者心理を冷やす要因となりやすいものの、国内のリゾート会員権流通市場は5月に続き堅調な動きを見せました。
その背景には、日経平均株価が7万円台へと回復したことによる資産効果の広がりが挙げられます。
家計の購買余力が高まり、将来の余暇投資に対する心理的ハードルが低下していると考えられます。
また、景気の底堅さがインフレ圧力を吸収し、物価上昇が「先行投資」を促す形で会員権購入を後押ししている側面も見られます。
・価格上昇をカバーできる余力の蓄積
・インフレ環境下での先物買い需要の高まり
これら複合的な要因が、リゾート会員権市場の堅調さを支えているといえるでしょう。

価格帯別の動き

100 万円未満の会員権
6月の取引件数は全体の 26% で、前月から 5ポイント減少 しました。 主な要因は以下の通りです。
エクシブ交換グレードAの取引件数が半減 このカテゴリーの落ち込みが、全体の減少に大きく影響しました。
加えて、逗子マリーナオーナーズ、鴨川リゾートクラブジャイロの問合せは多かったものの、現地確認後に判断したいという利用者が多く、 結論が出ずに取引件数が伸びませんでした。
一方で、サンメンバーズ・ワールドホリデーは安定した取引で堅調に推移しています。

100〜300 万円の会員権
この価格帯の会員権は、全体の約 34% を占めており、前月から 4ポイント増加 しています。
今月取引が多かったのがエクシブ交換グレードEで、取引件数が前月の倍に増加しました。この増加が価格帯全体の占有率上昇に大きく寄与しています。
逆に、ベイコート倶楽部300万円以下の会員権の取引件数は前月比で約4分の1に減少しています。特に東京ベイコート倶楽部以外のベイコート倶楽部会員権の供給不足がそのまま取引減少につながっています。

300 万円以上の会員権
今月のリゾート会員権市場において、300万円以上の高価格帯会員権の取引が大きく伸長し、全体の40%を占める結果となりました。高額帯商品への関心が引き続き高く、堅調な需要が続いていることが明らかになりました。
特に、エクシブ交換グレードSは前月比1.5倍、ベイコート倶楽部は1.3倍と取引件数が増加し、高額帯を代表するブランドが市場を力強く牽引しています。いずれも高品質な施設・サービスを備えた商品であり、価格に見合う価値を求める顧客層から安定した支持を集めています。


2) 6月のリゾート会員権価格の動向

6月も値上がり件数が値下がり件数を上回りました。会員権市場が底堅く動いていることを背景に、人気の高い会員権が市場価格を牽引していると見られます。結果として会員権の平均単価も3%上昇しました。

  値上り
会員権数
値下り
会員権数
指  数 前月比較
6月 33件 27件 388ポイント
+12ポイント

値上がり動向
6月に値上がりした銘柄(物件)は33件で、前月より3件増加しました。
東京ベイコート倶楽部ベイスイートの価格が戻してきていること、ラグーナベイコート倶楽部が他のベイコート倶楽部との価格調整で値上がりしたことが要因とみられます。
一方、値下がり傾向が強かったエクシブ交換グレードAの会員権に値上がり傾向が見えています。従来サンメンバーズ・ワールドホリデーの市場価格に連動するように値下がりしてきましたが、歯止めがかかったような動きとなっています。

値下がり動向
6月の会員権市場における値下がり件数は27件となり、前月比で2件増加しました。 今月は特に高額物件で値下がりが多く発生しており、高額帯の需要が高まる中、取引を優先するために価格調整が行われた会員権が増えたことが背景にあります。これにより、6月は高額商品の取引が活発に行われた月となりました。
一方、先月値下がり件数が多かった「東京ベイコート倶楽部ベイスイート」では値下がりが減少し、下げ止まりの傾向が見られます。価格調整が一巡したことで、値下げされた会員権は少なくなっています。

最高値更新
6月に最高値を更新した会員権は2件でした。
最高値を付けたのは2件とも東急ハーヴェストクラブで勝浦と京都鷹峯でした。
両会員権ともに2025年1月に勝浦は360万円、京都鷹峯は685万円で市場から登録がなくなり、今年の6月に勝浦は750万円、京都は1220万円で市場に出てきました。1年半で市場価格が約2倍に値上がりしたことになります。

最安値更新
5月に最安値を更新した会員権は1件でした。
エクシブ山中湖G タイプ(26 泊)で90 万円→80 万円への値下がりでした。
当該物件は80 万円への価格改定が行われ、同月内に売買契約が締結されました。これは、市場から「資産内容に対して割安感のある会員権」との評価を得たためであり、下値水準における購買需要の堅調さを示す取引となりました。