1) 8月のリゾート会員権取引状況

8月も日本列島は異常気象に見舞われました。特に、8月の台風発生は8個あり、その内5個が我国に接近又は上陸しました。毎週台風の影響を受けたことになりました。

経済関係では7月の貿易収支が赤字だったことや米中の貿易摩擦が燻っていることなどのマイナス要因も見受けられます。

8月のリゾート会員権市場は、お盆等の夏季休暇があることから、市場の動きは鈍くなります。しかし、8月後半はリゾートに行かれたことで、具体的なお問い合わせが多くなりました。
問合せ件数は昨年、一昨年と変わらない数となっています。そして、取引件数も例年並みを確保しております。
取引の状況を見てみますと、
エクシブの取引が全取引件数の62%に留まり、先月とほとんど同じ数字となっています。
これは、東京ベイコート倶楽部、サンメンバーズ、オアシスクラブの取引が多かったことによるものです。

また、エクシブスーパースィートクラスの会員権に値ごろ感のある商品が少なく、因って、取引件数が伸びずに終わっています。

次に、取引された会員権価格を見てみます。

一番取引が多かった価格帯は先月同様100万円以下の会員権でした。全取引の62%を占めています。
先月よりも5ポイント増加しました。
理由は、先月は交換グレードA(スタンダード)の会員権の取引が多かったのですが、今月は交換グレードC(ラージ)の100万円以下の会員権の取引が多くなりました。

更に、相変わらずサンメンバーズ・ワールドホリデーの取引件数が多いことと、オアシスクラブの取引件数が多かったことを挙げることができます。

今月は100万円以上300万円以下の会員権と300万円以上の会員権の取引件数が同数となりました。それぞれ、19%を占めています。

100万円以上300万円未満の取引は全てエクシブとなっています。その内訳は63%が交換グレードE(スィート)となっています。
300万円以上の会員権の件数は、エクシブと東京ベイコート倶楽部が同数となりました。
特に、エクシブSグレード(スーパースウィート)は市場に値ごろ感のある商品が少なく取引件数も少なくなっています。

 

2) 8月のリゾート会員権流通の特徴

8月の価格変動は値上がり、値下がり件数が殆ど同数となりました。
そして、値下がり商品の値下がり幅は小さかったのですが、値上がり商品は値上がり幅の大きいものも散見されます。

  値上り
会員権数
値下り
会員権数
指数 前月比較
8月 29件 26件 274ポイント +12ポイント
8月に値上がりした件数は29件となっており、先月より4件多くなりました。
値上がりした会員権に目立った特徴はなく、万遍なく値上がりしているという表現になるかと思います。
毎月値上がり商品の多い東急ハーヴェストクラブですが、8月は先月に比べ2件少なくなっていました。価格が少しづつ天井値になりつつあるのではないかと推察しています。
他には、エクシブの交換グレードSの価格も強含みで動いています。
 
8月に値下がりした件数は26件あり、先月より1件多くなっています。
先月同様、エクシブの交換グレードAの会員権が弱含みで推移しています。
そして、底値圏まで来ていると思われるような価格まで値下がりしている会員権も見受けられます。
また、エクシブの交換グレードCの会員権も100万円を切る会員権が多くなっております。
 
 
最高値を更新したのは4件あり、先月と比較して2件少なくなりました。
4件中2件が東急ハーヴェストクラブの値上がりとなっています。特に熱海伊豆山はハーヴェスト及びVIALAともに最高値を更新しています。中でもハーヴェスト熱海伊豆山の方は今年になって、6月以外は毎月最高値を更新しています。
 
一方、6月に最安値を更新した会員権は2件のみでした。
1件はエクシブ琵琶湖Cタイプ(13泊)で70万円から65万円へ5万円値下がりしています。
もう1件はダイヤモンド京都ソサエティで10万円まで値下がりしました。施設や予約の取り易さ等を考えると、かなり安い会員権になっています。