1) 7月のリゾート会員権取引状況

7月上旬に西日本豪雨災害が発生し、更には、今年の梅雨は短かったと思ったら、記録的な暑さが列島を覆うなど異常気象に見舞われた月となりました。

7月のリゾート会員権市場は、異常気象があったにも拘わらず需要は堅調でした。
問合せ件数は昨年、一昨年と比較して少なかったのですが、全体としての取引は例年並みを確保しております。

取引の状況を見てみますと、
エクシブの取引が全取引件数の60%に留まり、先月比で7ポイント少なくなりました。
これは、東京ベイコート倶楽部や海のリゾートが楽しめる会員権の取引が多かったことによるものです。
また、エクシブごとに取引件数に格差がありました。
取引の多かったロケーションは、軽井沢、初島、京都八瀬離宮、箱根離宮などでした。会員権価格がこなれていたか、または人気のロケーションであるかということで分かれたようです。

次に、取引された会員権価格を見てみます。
一番取引が多かった価格帯は先月同様100万円以下の会員権でした。全取引の57%を占めています。今年になって最も高いパーセンテージとなりました。
理由は、交換グレードA(スタンダード)の会員権の値下がりにより割安感が出てきたこと、交換グレードC(ラージ)の13泊タイプで100万円を割った会員権が取引されていることです。
エクシブ以外でも100万円以下の会員権も順調に取引が行われています。

次に取引が多かったのは、300万円以上の会員権となっています。全取引に対して26%を占めました。
6月は東京ベイコート倶楽部の取引が少なかった反動もあったのか7月は取引数が多くなったこと、エクシブSタイプの取引が堅調だったことによるものです。

最後は100万円以上300万円以下の会員権となりました。
先月同様取引された会員権は、エクシブEグレード(スィート)の会員権が殆どでした。
この価格帯の会員権が少ないので、東急ハーヴェストクラブの取引が増加すれば、状況も変わってくるものと思われます。

 

2) 7月のリゾート会員権流通の特徴

7月は価格変動件数の少ない月となりました。
東京ベイコート倶楽部の値動きが少なかったこと、関西圏のエクシブに価格変動した件数が少なかったことが原因です。特に、東京ベイコート倶楽部は6月に値動きが多かったので、7月は少なくなっていました。

値上り
会員権数
値下り
会員権数
指数 前月比較
7月 25件 25件 262ポイント +11ポイント

7月に値上がりした件数は25件となっており、先月より2件少なくなりました。
6月に値上がり件数が多かった東京ベイコート倶楽部は減少しました(6月:8件、7月:2件)
一方、東急ハーヴェストクラブは6月より値上がり件数が増加しています。
また、エクシブの値上がり件数が減少したことで、全体として先月より値上がり件数が少なくなりました。

7月に値下がりした件数は25件でした。先月より5件少なくなりました。
6月はエクシブ交換グレードAの会員権の値下がりが目立ちましたが、今月はエクシブ交換グレードCの値下がりが多くなってきました。エクシブ値下がり物件の内、約60%がこの交換グレードの会員権となっています。

最高値を更新したのは6件あり、先月と比較して2件多くなりました。
6件中4件が東急ハーヴェストクラブの値上がりとなっています。特に有馬六彩は6か月連続して値上がりしています。今年の1月と比較すると約20%(90万円)の値上がりとなっています。
その他は、東京ベイコート倶楽部21階、エクシブ軽井沢サンクチュアリ各1件が最高値を更新しました。

一方、6月に最安値を更新した会員権は8件ありました。
今月はダイヤモンドオーナーズの値下がりが多く3件が最安値を付けました。
その他では、エクシブ有馬離宮ECバージョンZが最安値を付けております。箱根離宮ECバージョンZと価格的には並んだと言えます。
6月に交換グレードA(スタンダード)に弱含み傾向が顕著に出た月と報告しましたが、今月も鳥羽Fタイプ(交換グレードA)が20万円という最安値をつけ、同月内に取引されて行きました。