1)8月のリゾート会員権取引状況 

 ウィズコロナが定着したかのような今年のサマータイムでした。
コロナ感染状況下、ウクライナ問題や国内のインフレ状態にも拘わらず、多くの方が帰省や観光地に移動しました。結果として、感染は7月20日から増加傾向を示し、8月15~20日の週にピークアウトしたようです。経済優先がウィズコロナ的生活を後押ししたようです。

リゾート会員権市場は例年8月にお問い合わせが増加します。今年も例にもれず、問い合わせの多い月となりました。
そして、取引件数も多い月となっています。7月の取引件数が少なかったこともありますが、前月比で約70%UP の取引数となっています。
市場の動きは一旦7月に停滞しましたが、8月には活発な動きを見せていることから、リゾート会員権の需要は底堅くあるものと思われます。

8月の取引状況を見てみます。
今月も、一番取引が多かった価格帯は100万円以上300万円未満の会員権でした。
全取引件数における占有率は44%で、先月より6ポイント少なくなりました。
内訳をみてみますと、先月はエクシブラージグレードの会員権が多かったのですが、今月は同スィートグレードの会員権も増え取引件数が同数となっています。エクシブスィートグレードの会員権価格がこなれてきていることが要因となっています。

次に取引が多かった価格帯は300万円以上の会員権で全取引件数における占有率は30%となっております。
先月よりも2ポイント増加しています。これは、東京ベイコート倶楽部の取引件数が増加したことによるものです。更には、エクシブ離宮シリーズSEグレードの価格に値ごろ感のある商品が出てくるとこの価格帯の取引件数が増えてくるのではないかと思われます。

最後に、最も取引が少なかったのは100万円以下の会員権で、全体の占有率は26%となっております。占有率の数字としては先月より4ポイント増えました。
エクシブのラージグレードでこの価格帯に入ってきた会員権が散見されるようになり、この価格帯のボリュームゾーンが大きくなったこと、逗子マリーナの取引件数が増えたこと等が原因と思われます。特に逗子マリーナは大河ドラマの影響があるのかもしれません。


2) 8月のリゾート会員権流通の特徴

 8月の価格変動数は先月同様、売り買いともに同数となりました。
値下がりした会員権はエクシブの100万円~300万円未満の会員権と東京ベイコート倶楽部が多い月となりました。
一方、値上がりした会員権はエクシブの100万円未満の会員権と東急ハーヴェストクラブとなっています。

  値上り
会員権数
値下り
会員権数
指  数 前月比較
8月 32件 32件 367ポイント -1ポイント
 8月に値上がりした件数は32件でした。
今月も値上げをしている会員権の多くは東急ハーヴェストクラブとなっています。そして、値上げして募集している会員権の多くはVIALAシリーズの会員権です。

この他で今月値上がりした会員権で目を引くのはエクシブ交換グレードA(スタンダード)の会員権でした。先月は1件しかなかった値上がり商品が8月には6件となっています。これはサンメンバーズが値上がりしている影響を受けたものと思われます。

 8月に値下がりした件数も32件でした。
値下がり会員権は名義変更開始して2年以内の会員権で、徐々に同じ交換グレードの市場価格に近づいてきています。

他には、東京ベイコート倶楽部の値下がり商品が多い月となっています。市場に出ている会員権の約60%が値下がりしました。そして、値下がりした会員権のほとんどが取引されています。

 8月に最高値を更新した会員権は6件でした。
全てが東急ハーヴェストクラブ関係の会員権となっています。

その多くは売り登録はない(商品がない)のですが、ネットに価格を掲出し購入希望者を募っているようです。

 一方、8月に最安値を更新した会員権は1件のみでした。
エクシブ湯河原離宮SEタイプ(13泊)で580万円から550万円への値下がりでした。