1) 8月のリゾート会員権取引状況


韓国の「ホワイト国」からの除外が閣議決定され輸出管理が厳格化されたという経済問題から、「日韓軍事協定」破棄という防衛問題にまで広がっており、収拾のつかないところまで行きそうな気配となっています。

また、円高が進み、株価も2万円台をめぐる攻防となるなど明るいニュースのない月となってしまいました。

リゾート会員権市場ですが、例年の如くお盆が過ぎてから活発に動くようになりました。
消費税増税前の特需と行かないまでも、問い合わせ件数は多かったと言えます。しかも、問い合わせ内容も具体的だったので、問い合わせから意思決定までの期間が短いものとなっています。これは8月の特徴と言えるかもしれません。

次に、取引された会員権価格を見てみます。
今月も、一番多く取引された価格帯は100万円未満の会員権でした。
全取引の58%となっています。先月比では3ポイント増加しています。
エクシブ交換グレードラージ(13泊)の会員権の多くが100万円を割っているので、割安感があり安定的に取引されてきております。100万円以下の取引の多くがこの会員権となっています。
その他でこの価格帯で取引されたものとして、季節柄か逗子マリーナが活発な動きを見せていました。逗子マリーナは内装のリニューアルが進んでいることで好感が持たれているようです。

次に、100万円以上300万円未満の会員権の取引は全体の21%となっています。
この価格帯の取引はエクシブ交換グレードラージとスィートで占められています。
交換グレードラージで取引されているのは26泊タイプ。一方、交換グレードスィートで取引件数が多いのは13泊タイプとなっています。

最後に300万円以上の会員権の取引も全取引の21%でした。
8月はエクシブ交換グレードSの取引件数が少なくなっています。
市場に物件が少なく、従って、割安感のある会員権も少なくなっているからでしょう。
一方、東京ベイコート倶楽部の取引は順調に推移しています。中でもベイスィートの価格が弱含みとなっており、買いやすいレベルまで下がってきているのではないでしょうか。

 

2) 8月のリゾート会員権流通の特徴

  8月の流通市場価格で動いた件数は先月とほとんど同じような数字となりました。
しかし、内容を見てみますと値上がり物件は高額商品に多く、値下り物件は低額商品に多い月となりました。しかも、値下がりした低額商品のほとんどがエクシブとなっています。

  値上り
会員権数
値下り
会員権数
指数 前月比較
8月 25件 27件 251ポイント +1ポイント

8月に値上がりした件数は25件で、先月より1件少なくなっています。
値上がりした会員権を見てみますと、全体の56%が高額物件でした。
中でも、エクシブ交換グレードSの会員権の値上がり件数が多い月となりました。
エクシブSグレードの会員権が品薄になってきたことに起因するものと推測されます。
加えて、東急ハーヴェストクラブ(VIALAを含む)の高額物件も値上がりしております。

8月に値下がりした件数は27件となり先月より1件増えました。
8月も7月同様にエクシブの交換グレードAの値下がり件数が多い月となりました。
100万円未満の会員権の値下り件数が13件あり、その内12件がエクシブとなっています。
エクシブ交換グレードAの会員権は引き続き弱含みで動いていきそうです。

8月に最高値を更新したのは5件となっております。
今月も全てが東急ハーヴェストクラブと東急VIALAで占められています。
値上がり幅が大きいのは、東急ハーヴェストクラブVIALA熱海伊豆山で、今年になって160万円値上がりしています。値上がり率は半年で10.7%となっています。
ここまで値上がりすると「投資商品」と考える人も出てくるかもしれません。

一方、8月に安値を更新した会員権は7件となっています。
その内、エクシブ交換グレードAの会員権が3件、東京ベイコート倶楽部が2件となっています。
エクシブ交換グレードAの値下がり傾向は依然として続いています。売却をお考えの方には、売却時期が難しくなってきています。
また、東京ベイコート倶楽部はベイスィートの価格が右肩下がりのトレンドで動いています。