1)3月のリゾート会員権取引状況 

ウクライナ戦争が物理的な衝突だけではなく、経済的な戦いに発展してきました。
西欧諸国によるロシアへの経済的締め付けの影響が予測可能範囲を超え、様々な広がりを見せています。

加えて、オミクロンも新種株が発生し、新たな感染が広まりつつあります。

 3月のリゾート会員権流通市場は、戦争とオミクロンの影響はありそうです。
オミクロン株の感染状況やウクライナ情勢などの影響で、会員権を検討されているお客様が様子見へ動いているものと思われます。
具体的には、問い合わせ件数が前年同月比との比較では35%ほど減少し、取引件数も前年同月比で42.6%少なくなっています。
ウクライナ問題を別として考えれば、オミクロン株の影響は一過性のものと思われるので、3月以降は徐々に元に戻ってくることを期待しています。
 
 次に、3月の取引状況を見てみます。
一番取引が多かった価格帯は100万円未満の会員権の取引で、全体の中で40%となっております。
先月と比較して3ポイント増加ました。
先月と比較するとエクシブの取引件数が増加したこと、ウィスタリアンライフクラブの取引件数が増加したこと等が要因として考えられます。
特に、ウィスタリアンライフクラブは価格がこなれていること、利用料金が安いことが評価されたようです。
 
 次に取引が多かった価格帯は300万円以上の会員権でした。
全取引件数における占有率は全体の33%となり、前月比で7ポイント減少しました。
東京ベイコート倶楽部が先月より3倍多かったのですが、先月取引の多かったエクシブ交換Eグレード(スィート)の取引件数が少なかったことが影響しました。
因みに、東京ベイコート俱楽部ベイスィートのほとんどが300万円台になったことで値ごろ感が出てきたことから取引件数が多くなっています。
 
 最後に、最も取引が少なかったのは今月も100万円以上300万円未満の会員権の取引で、占有率は26%となっております。
この価格帯の取引は全てがエクシブとなっています。しかも、エクシブ交換グレードC(ラージ)が64%、交換グレードE(スウィート)が36%の比率で取引されています。

 

2) 3月のリゾート会員権流通の特徴

3月の市場は動きの多い月となりました。
特に、先月と異なり、値下がりした商品が多い月となっています。
値下がり商品が30件を超えたのはコロナ流行前の2019年12月以来となります。
3月からエクシブ湯河原離宮の譲渡禁止期間が経過したことで、高額物件の商品が増えています。

  値上り
会員権数
値下り
会員権数
指  数 前月比較
3月 23件 40件 382ポイント -13ポイント
 
 3月に値上がりした件数は23件でした。
値上がりした会員権が多かったのは300万円以上の会員権でした。
この価格帯で多かったのは東急系の会員権で、全体の70%を占めました。
一方、エクシブの100万円以下の会員権の値上がり件数が増加しました。特に交換グレードAの会員権に底打ち感が出てきております。
 
 3月に値下がりした件数は40件でした。先月より21件多くなりました。
そして、値下がりした商品の62、5%が300万円以上の会員権となっています。コロナ禍で高額商品の価格が上がったことで、調整が入ったと見ることができます。
中でも、値下がり件数が多かったのは先月同様、東京ベイコート倶楽部のベイスィートとなっています。12階を除いて400万円以下の価格帯となっています。
 
 3月に最高値を更新した会員権は11件となっています。先月より4件増加しました。
相変わらず多いのは東急系の会員権で、6件が最高値を更新しています。
特にVIALA熱海伊豆山は登録商品がないのですが、前月比で75万円も値上げしてネットに掲出し、購入者を募っています。因みに、この会員権は昨年3月から500万円も値上げして買手を探していることになります。
 
一方、3月に最安値を更新した会員権は1件もありませんでした。
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